薫風会山田病院様にて、CARETREE代表藤田省一が新入職者研修として「社会人基礎力とマナー研修」を実施しました。本年度で3回目となるご依頼となり、継続して関わらせていただけることに感謝しています。
今回は4月入職者を対象に、社会人基礎力とマナーについて3時間の研修を行いました。
4月という特別な時間
4月は、春ならではの空気感と新入職者のフレッシュさが重なる特別な時期です。研修講師として登壇しながらも、私自身が初心に立ち返ることができる貴重な時間でもあります。
新たな一歩を踏み出す皆さんの姿に触れることで、「伝える責任」と「育成に関わる意義」を改めて実感しました。
社会人基礎力とは何か
今回のテーマの一つである「社会人基礎力」。言葉としては聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
社会人基礎力とは、約20年前に提唱された概念で、以下の3つの力から構成されています。
- 考え抜く力
- チームで働く力
- 前に踏み出す力
さらにこれらは12の要素に細分化され、社会人としての土台となる能力とされています。
「基礎力」は新人だけのものではない
“基礎力”という言葉から、新人向けのものと思われがちですが、決してそうではありません。むしろ、キャリアを重ねてもなお磨き続ける必要がある力です。
そしてこの力は、意識して行動すれば伸びていく一方で、何も意識しなければ停滞、あるいは低下していく性質を持っています。
これまで15年以上、人材育成に関わってきた中で感じるのは、「素敵だな」と思う人ほど、この社会人基礎力が高いということです。
成長を分ける「メタ認知」の力
では、その社会人基礎力を高める土台は何か。それが「メタ認知」です。
メタ認知とは、自分の行動や思考を客観的に振り返り、次の行動につなげる力です。
経験年数は誰でも増えていきますが、成長の質やスピードには差が生まれます。その差を生むのが、このメタ認知の力です。
中堅レベル研修で感じる・現場でよくある課題との関係性
例えば中堅職員からよく聞く声として、
- 「上の人がいない」
- 「仕事を任されすぎて負担が大きい」
といったものがあります。
こうした背景には、任された役割に対して主体的に向き合い、優先順位をつけて行動する経験の差が見え隠れします。
また、多くの業務を抱える中で、期待に応える行動を選択する力や、ストレスを適切にコントロールする力も求められます。
これらはすべて、社会人基礎力、そしてメタ認知に直結する要素です。
管理者研修で感じる“できているつもり”の壁
これは新入職者に限った話ではありません。管理者研修の場でも、同じ構造を感じることがあります。
マネジメントを学んでいると、「やっています」と自信を持って話される方がいます。しかし、内容を深く聞いていくと、“やっただけ”で終わっているケースも少なくありません。
カークパトリックの4段階評価にもあるように、「実施した」というレベルと、「成果につながっている」「行動変容が起きている」というレベルは全く別物です。
さらに、自分ではできていると思っていても、周囲からの評価や実際に起きている現状と照らし合わせると、「本当にそれでよかったのか」と立ち止まる必要がある場面も多くあります。
成長し続ける人の共通点
では、何がその差を生むのか。
それは、自分の行動に疑問を持てるかどうかです。
- もっと良い方法があったのではないかと考える
- 他者からの意見を素直に取り入れる
- 他者の優れた点を観察する
- 年齢や立場に関係なく学ぶ姿勢を持つ
こうした姿勢こそが、成長を加速させます。
そしてこれらの力もすべて、社会人基礎力やメタ認知を土台として成り立っています。さらに言えば、管理者に求められる「コンセプチュアル能力(概念化能力)」へとつながっていく重要な要素です。
研修で伝えたこと|「行動」に落とし込む
今回の研修では、「社会人として豊かに働き、周囲から信頼される存在になる」ことを一つのゴールとし、具体的な行動レベルまで落とし込んでお伝えしました。
ただし、これらは一度聞いただけで身につくものではありません。重要なのは、日々の実践の中で「自分はどう行動するか」を問い続けることです。
学びを成長につなげるために
学んだことを、ふとした場面で思い出し、小さくてもいいので行動に移す。その積み重ねが、確実に成長につながっていきます。
今回の学びが、皆さんのこれからの一歩につながることを願っています。
もし悩んだり、つまずくことがあれば、いつでも相談してください。
次回予告|マナー編へ
次回は「マナー研修」についてお伝えします。現場で即実践できる内容を中心にご紹介していきます。
CARETREE代表藤田省一
